誰か、小沢さんに「あれじゃダメですよ」と進言してほしい

麻生首相と小沢党首の党首論争は、最悪だった。
残念だった。
期待したこちらが悪かったのか。
僕は、不覚にも、今回の党首討論のお膳立てを整えた段階で、ついに小沢党首が本気を出すに違いないと微かな幻想をいだいてしまっていた。
でも、正直言って、僕の買いかぶりだったようだ。

はっきり言って、小沢党首は論争に全く向いていない。
とりあえず、党首討論をやったというアリバイ作りのために出てきたとしか思えなかった。

彼は、本当に麻生首相を追い込もうと思ってやってきたのだろうか。

小沢「経済対策優先と言いながら、何故、今国会で2次補正を出さないのか?」
麻生「それより、金融強化法を採決してくれ。それが先だ。」
小沢「2次補正を出さないのなら、解散しろ。」
麻生「政治的空白を作るから、解散しない。」
小沢「今までの経済優先という主張と矛盾するのではないか。」
麻生「矛盾しない。そちらこそ金融強化法を採決してくれ。」

簡単に言えば、こんなやりとりだった。凡庸だ。

実は、党首討論というのは、野党党首が首相を追い詰めるところではない。
その追い詰めてなくても、追い詰めたという印象を国民にわかりやすく「プレゼン」するところである。

小沢党首にはこの「見せる」という意識がまるで無い。
自分は言いたい事を主張したから、それでいいと思っているのではないか。
まるで知恵の無い話だ。

さらに問題なのは、、民主党は党として、戦略がなさすぎる事だ。
あるいは、あったとしても、誰も小沢党首に進言出来ない状態なんだろう。
これは不幸な事だ。

かつて小泉元首相は小沢党首の事を、あの人は、政略というものが分かっていないと言った。
どこを押せば、他人はどう動くのかというような人間というものの本性に対する洞察がないという事だ。
一般的に、小沢党首は、権謀術策の人と思われているが、他人の弱みに付込んでを追い込んでいくといった、本当の意味での政治的知恵の無い人なのだろう。

朴訥といってしまえば、悪く聞こえないが、ようするに場当たり的な人な人なのかもしれない。

僭越ながら言わせてもらえば、僕だったら、
「本来、党首討論というものは政治の大局を語るべきところという事は理解しておりますが、現在は、みぞゆうの、いや、失礼、未曾有の1度の危機ということなので、細かい話をさせていただきます」
と場の空気を変えてから、細かい点を次々に指摘し、麻生首相に謝らせまくる。
「首相は、老人医療に関して、病気の人の分を自分が払いたくないと言ったそうですが、その件に関してどう思われますか。」
「首相は、医者に対して、世間知らずの人が多いと言ったそうですが、その件に関してどう思われますか。」
「定額給付金に関して、配布を地方に任せると言われた事に関して、地方から批判があるが、それに関してどう思われますか。」
等など、他に、田母神氏の件、社保庁のデータ改ざんの件、さらに、中山元国交省の件、総裁選で名古屋だから大丈夫と言った件まで、ネチネチと、しかも、短くどんどんと持ち出して、その都度、謝罪させて、首相をイライラさせればよかったのだ。
僕だったら、とにかく蒸し返し作戦(だって、初めての党首討論なわけだから、それはそれで正当だろう)を採用して、スネイクになる。
そして、最後に民主党の経済対策案をプレゼンして、これと自民党案とで選挙をしようと言えばいいのだ。

恐らくテレビは、首相の謝罪シーンを編集して伝えるだろう。視聴者はそれを見て何を感じるのか?誰にでもわかるだろう。
そして何よりも、麻生首相に、党首討論をもうやりたくないと思わせる事ができる。
元々、小沢党首はやりたくないのだから、一石二鳥ではなかったのか。

少なくとも、小沢党首は、今回の討論が、大失敗だったという事を自覚し、民主党の他の面々はそのことを彼にわからせてほしい。
それからじゃないと何も変らない。麻生首相云々はそれからの話だ。

まさむね

小沢氏党首討論受諾に見る一郎流喧嘩の極意

麻生首相と小沢氏との党首討論が28日に開催されることとなった。

負けない喧嘩の究極の極意(その1)とは、「負けそうな時には喧嘩しない」という事らしいが、小沢氏、満を持しての登場に凄みの予感を感じる。

今回のテーマは経済対策。直近の流れを見てみよう。

1)党首会談で、小沢氏、麻生首相に対して、第2次補正予算の今国会提出を要求。
2)その席上で、麻生首相、後ろ向きな回答。
3)会談を受けて、麻生首相、小沢氏は信用出来ない発言。
4)小沢氏、麻生首相をチンピラよばわり。
5)麻生首相、チンピラ発言に対して、ノーコメント。
6)麻生首相、第2次補正予算の来年に先送りを表明。
7)小沢氏、今国会提出に向けて、独自の経済金融対策関連法案の骨子をまとめる。

麻生氏がスピード優先と位置づけた経済対策。そのスピードの遅さを突き、と同時に相手の冷静さを失わせるように挑発する。
そして、相手が出してこないとみると一気に、自分達は経済対策を出す構え。

小沢氏得意の囲碁ではないが、まるで詰め将棋のような手際だ。
どうみても流れは小沢氏側にある。だからこその党首討論受諾なのだ。

しかし、相手の首相は、先祖代々の筑豊の川筋者。
いざという時の喧嘩強さには伝説的定評がある。
それは、横須賀博徒の流れを汲小泉元首相が喧嘩が強かったのと同様に不気味な存在だ。

しかし、負けない喧嘩の極意(その2)とは、本当は負けていても、周囲には勝ったとみせる術らしい。
例えば、人の印象に残るようなタンカを切るとか、一方的にしゃべりまくるとかだ。
「負けた」と思ってからそういった術に切り替えられるか、このあたりがこの勝負の技術論的見所だ。

しかし、プロレスでもそうだが、お互いに感情的になると、見世物としては最悪になるケースが多い。
党首討論の場合は、いわゆる議論がかみ合わない、目も合わせない、って状態になりそうなのだ。

前回の党首討論では、福田前首相、涙目で「かわいそうなくらい頑張ってるんですよ」>小沢氏高笑い という名場面があったが、今回はどうだろうか。

まさむね

麻生首相はついに、小沢氏の格下になったか

麻生首相と小沢代表が17日に党首会談を行った。

その席上での、やりとりを踏まえ、麻生首相は、記者団のこう述べたといわれている。

「小沢氏は(今国会での第2次補正予算案の審議に協力するという約束を守らなければ)『辞める』と、合計7人の前で言ったのに、後で『言っていない』と言っている。この人の話は、危ない。あまり信用できなくなった」

自民党としては、党内がまとまりきれずにいるから、第2次補正予算案は今の臨時国会には出したくない。定額給付金の件もあったし、不況で税収の予測計算も出来ていない、ようするに、またいろいろと混乱が予想されるからね。
でも、麻生首相は、先月の記者会見で、「政局より、経済優先」ということで一刻も早く、この補正予算案を出す(だから選挙どころじゃない)って言ってしまっているのだ。

追い詰められた麻生首相、経済が第一課題だったら、小沢氏が何といおうと、今年中に補正予算案を出さないと筋が通らない。
しかし、出せるような状況じゃなくなってきた。だから、ここは時間を置いて、潮目を戻したい。
一方、小沢氏の方は、とにかく国会が閉幕しちゃったら、もう与党を追い込むチャンスが無い。だから、なんとか自民党をリングに上げたい、しかも相手の準備不足をつけば、一気にダメージを与えられそうなのである。

双方の思惑が交錯する中での、麻生発言である。

おそらく、麻生首相は、今年中に予算案を提出しない言い訳が欲しかったの。
だから、思わず、小沢氏のせいにしようとする。その浅知恵から出てきたのが、小沢は信用できない発言なのだ。

「信用出来ない」っていうセリフ、実はこれは、格下の相手が格上に使う言葉であり、決して逆ではない。
日本では古来、上に立つものは格下の批判をするものではない。日本文化は、鷹揚に構えるのをよしとする文化なのである。
例えば、小泉元首相、政策的にはいろいろ問題があったけど、トップとしての倫理観は持っていたように思う。
下(他者)の悪口を決して言わなかったというのだ。それは、おそらく、下に気遣ってというよりも、権力者としてのセルフイメージを本能的に守ろうとしたのだ。

しかし、麻生首相は小沢氏の計略に引っかかった。
この発言によって、麻生首相と小沢氏との力関係は逆転したと僕は見る。
これは権力争いにおける、格上・格下論理としてそうなのだ。

この状況を、国民は、辞めるの辞めないのっていう会談の中身はどうでもよくて、オスとオスの力関係と移動として、敏感に察知するだろう。

前の前の首相の安倍さんは、小沢氏に会ってもらえなくて、下痢ピーで辞めた。前の首相の福田さんも、小沢氏に振り回されて、あなたとは違うんですって言って辞めた。

さて、麻生首相は、小沢氏の次の一手にどう対応するのか。っていうのか対応出来るのか。

「歴史は繰り返す。1度目は悲劇として、そして2度目は喜劇として。」とマルクスは言ったが、3度目はよりパワーアップした喜劇になるような予感もする。

まさむね

最近の政治状況に一言

ちょっと前の話になってしまうが、G20に出席した麻生総理。
IMF(国際通貨基金)に10兆円供出を約束して帰ってくる。
曰く「後世、歴史的な会議と呼ばれることになると思う」とのことだが、その10兆円は誰がどこから出すのか?
日本は800兆円の赤字がある。それなら10兆円位増えてもあんまり変らないってことなのか。
金が無い、無いって言ってなかったっけ?

でも、この件、世界のための日本という美名の下で、マスメディアの批判は無し。
そもそも、今の時代、IMF自体というアメリカ主導のシステムが発展途上国にどのように思われているのか。
日本は、今後もアメリカ主導の経済体制について行きますという宣言をしたようなものだ。
しかも、そのアメリカって、現時点では、まだ、ブッシュのアメリカでしょ。
今回、オバマが居ないところで、日本がIMFに10兆円を張ってよかったのか。
オバマの方向性は、国際協調なんだから、来年、日本がハシゴをはずされる危険性はないのか。

経済に全く素人の僕だが、これらの疑問って全く的をはずしている?
ちなみに、僕が、どの位、経済音痴なのかって言えば、例えば、麻生総理が読めなかった前場に関してだって、”まえば”か”ぜんば”か知らないが、この言葉自体、何の事かわからない。
大体、ダウって何だ?ってレベルだからね。

さて、先日、民主党の小沢さんが麻生総理に急遽、党首会談を提案した。
その日の夕方に、会談が実現って、小学生の「遊びましょ」じゃないんだから。
2人とも暇だったの?

小沢さんは、第二次補正予算を今国会で提出するように、総理に要求。
選挙より経済優先って言いながら、予算提出を来年にするって事の矛盾をついたらしい。

でも、麻生さんは、定額給付金の件をまとめきれないんだと思う。今国会に提出するなんて無理ですって周辺(笑)に言われてるんだろう。
おそらく、本音では、やってもやらなくてもどっちでもよかった。っていうか、元々関心なかったんだけど、公明党とかが「やってよ」っていうから、政策に入れたら、いろんな矛盾点が出てきて収拾がつかなくなった。

俺のせいじゃないって思ってると思うよ。
なんだかババ抜きのババみたいになってきた定額給付金。結局どこに着地するのか。ちょっと怖いもの見たさで興味深い。

一方、民主党もはがゆい。与党の第二次補正予算が出たら、民主党の経済対策を党首討論でぶつけて、その場で解散を迫るっていうのが大向う受けする手順なんだろうけど、小沢さんはそうはしないだろう。
でも、それは仕方が無いのかなぁ。
古来、権力者っていうのは、偏屈で疑い深い人も多い。っていうか最終的にはそういう人が権力を握ってきた。
最終的には秀吉は家康に、かなわなって事だよ。
恐らく、小沢さんの血には斬った張ったのヤクザ的なものは入ってないような気がする。根は、東北の農民だから、寝技しか出来ない。
体質的に、小泉さんが横須賀の博徒、麻生さんが筑豊の川筋者(人買い)の流れにあるのとは違うからね。

そうこうしているうちに、元厚生事務次官へのテロとも見える殺傷事件が起きた。
テレビでのキャスター、コメンテーターは必ず、枕詞のように”どんなことがあったとしても殺人というのは卑劣な行為です”をつけるいつものお約束。
とりあえず、全員が言わなくてもと思う。

ネットでは、事件の痛ましさを嘆くよりも、この事件に対する厚生省関係者の「今回の事件は見当がつかない。」っていう発言が一斉に槍玉に(19日の深夜2:00頃)。
改めて、多くの人が潜在的に持っているマグマのような熱い怒りを再認識。

怒りのハケ口をみんな求めているんだろうな。こっちの方が大きな問題のような気もするが。

まさむね

民主党は小沢待受など配っている場合か

ozawa.gif民主党は、小沢さんの携帯着せ替えツールとか配っている場合じゃないと思う。

僕はこの待受け画像を見て、最近、体調が思わしくない小沢さんに不幸があったのかと思ってしまった。

一方、麻生首相が定額減税、地方への緊急給付金、住宅ローン減税、金融機能強化法修正等を含む追加経済対策を今月末に発表するそうだ。
それに伴い、解散/総選挙に関しては、年内という線は無くなった(マスコミの報道なのでいつも通りアテにならかいかもしれないけど。)。
麻生首相の、「政局より政策」「景気対策第一」という錦の御旗の前では、与党も野党も、マスコミも説得力のある反論が出来ないでいるのが現状である。

これは、どんどん、麻生首相の思うがままの状況になってきているのではないだろうか。
しかし、彼は運がいい。
世界同時金融不況、日本では異常な円高、株安といういわゆる”麻生さんのせいではない”大津波が来てくれたのだ。
これを機に、元々、バラマキ大好き体質だった麻生さんの経済政策がほとんど批判される事が無く、支持される状況になってきている。
誰も先の事なんてわからないのだから、出来る限りの対応をしようって話になりやすいく、だから、畢竟、バラマキに対して文句が言いにくくなってしまうのだ。

しかも、その財源は、元々民主党が自身の政策の財源として主張していた埋蔵金だという。
政府・自民党はずっと否定してきた埋蔵金だが、いつの間にか、その存在を前提にして話が進んでいるのだ。
また、民主党からの要求で一般財源化したガソリン税も使うという。道路の話はどうなったのか?

そうなってくると、これらの麻生首相の政策が実現した後、現在の民主党があてにしている財源が既に無くなっている可能性もある。
万が一、来年の総選挙で民主党が政権を取ったとしても、その政策が実現出来ないような状況を作ってしまおうという事なのか。
これは、民主党に使われてしまうなら、それより前に使っちゃおうという意地悪にも見える。
さすが筑豊の川筋者の血を引く麻生首相。喧嘩は上手だ。

それにしても、解散権というのは何と強い権利なのだろう。
それは、例えば、100M走において、特定のランナーにスターターの権利が与えられているようなものだ。
相手の緊張感が切れてきたりして、最も、スタートしてほしくなく、自分にとってはベストのタイミングで、ピストルが撃てるのだから、これは、与党にとって圧倒的に有利な権利なのだ。

マスメディアは、このピストルを撃つタイミングに関して、今まで外しまくってきた。10月26日、11月2日、11月9日、11月30日と。
恐らく、このマスコミの体たらくは、彼らが、過去の解散例のからの類推という永田町的常識という目でしか、状況を見られなくなってきている事の証拠であろう。
しかし、小泉さんの郵政解散以降、その常識は既に無くなっているのにだ。

また、一方、情けないのが民主党だ。
携帯着せ替えツールも情けないが、麻生首相のバー通いをいつまでも批判してみたり、インドの首相との会合をキャンセルしたり、党首討論から逃げたり、新テロ特措法の審議に関する方針を変えたり、創価学会問題を取り下げたり、マルチ問題をひきづったり...
なんともやっている事がヌルい。

もし、民主党にここで起死回生が打てるとしたら、(勿論、民主党も準備をしていると思うけど)誰しもが納得出来るような、しかも、自民党には出来ないような経済対策案を、即急に提示する事である。
しかも先に発表してしまったマニュフェストとの整合性も取らなくてはならない。

ここは、いかに解散に追い込むかという駆け引き力ではなく、政策力が試される局面だ。

まさむね

タロウ対イチロー、楽しくなってきた。

麻生総理の所信表明演説、それに対する小沢民主党代表の代表質問が行われた。

既に戦闘モードに入った感じで、与党側は、民主党に質問。それに応えて、民主党は逆に所信表明演説(民主党のマニュフェスト)を披露した。

改めて思うのは、政治ってプロレスに似ているという事。

彼らは、お互いに闘っているように見えて、実は国民に闘いを見せている。
彼らは、どちらが強いのかではなく、どちらが強く見えるのかを競っているのだ。
そういう意味で、政治はプロレスに似ているのである。
そして、そのどちらが強く見えたのかを国民が選ぶ機会が総選挙だ。

それではこのプロレスどちらが勝つのだろうか。

麻生さんは、自民党総裁選の演説で、小沢一郎に勝つことが自分の天命であると宣言した。
小沢さんは、麻生首相が誕生した時に、誰がなっても同じと言い放ち、格上だという存在感を見せた。
そして、今回の国会でのお互いの主張。
麻生さんは明らかに、小沢さんを国民の面前でガチンコで叩こうとして、仕切りに挑発を続ける。
一方、小沢さんは、正面衝突はかわして、、大物のイメージのまま国民の審判を仰ごうとしている。

しかし、ここに来て、アメリカの金融状況という要素も現れ、選挙の時期が流動的になってきた。
解散権を持つ麻生さんが精神的に有利な状況が生れてきたようにも思える。
これは、選挙をやるぞ、やるぞと見せかけて、相手を兵糧攻めにする可能性も出てきたということだ。
麻生さんの解散をしない理由は、「こんな大事なときに、国民生活を守らなくてどうする」という理論だ。(尤も、そのあたりは、選挙を早くやれという公明党や自民党内勢力との折り合いがつけばの話ではあるのだが…)

一方、国民生活が第一としてきた小沢さん、麻生さんの上記の理論を撃破できるのか?

筑豊の川筋者が見せる仁侠系打撃技と、東北の農民的粘り強い寝技という、西と東の日本文化戦争という様相を呈してきた。

今後、通をうならさせるプロレスとして展開していけるのだろうか。
楽しい見世物は続く。

まさむね

党首討論で久々に見たリアル高笑い

久々にドラマではない現実世界で高笑いというのを見た。

笑いの主は国会の党首討論における小沢一郎だ。福田康夫が「かわいそうな位ですよ。」と懇願しているのを一瞥しての高笑いだ。
ヒール大物政治家の面目躍如と言ったところか。

しかし、そもそも、ヒールがその象徴として見せる高笑いはいつから始まったのだろうか?

例えば、古事記では、号泣し、そして怒りの感情を露わにするスサノウはアマテラスとの対比で完全にヒールだ。(高天原を追放された後は、そうでもなくなるが...)また、源氏物語でも、ヒール役の弘徽殿女御は、常に怒り、嫉妬、蔑みの感情を隠さない。

相手に対して、不快となるであろう感情を隠さないというのが古来からの日本におけるヒールの所作なのかもしれない。

今後、研究/考察してみるつもりだ。

まさむね