月-その観念の伝統-

倖田來未が5ヶ月ぶりに新曲を発売した。月の歌だ。

 君とよく歩いたいつもの道と私
 月と歩きながら悲しいメロディ

  「Moon Crying」(倖田來未)

月を歌うことは、「不在」を歌うこと。
不在の対象は、過去の思い出、愛しい人、そして懐かしい場所、と様々である。

一昨年から昨年にかけての大ヒット曲、「三日月」(絢香)もそうだ。

 君も見ているだろうこの消えそうな三日月
 繋がっているからねって強くなるからねって

  「三日月」(絢香)

恐らく、この月=不在の象徴という観念は、万葉の昔からそれほど変わっていない。
 
 天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に いでし月かも
大空に輝くあの月は、昔、春日の三笠山に出ていた月と同じ月なんだろうな)

この歌は、遣唐使船、遠い異国の地に渡った阿倍仲麻呂が日本を懐かしんで詠んだ歌だが、この月への感性が、現代のJ-POPにも生きているではないか。
こういった事こそ、伝統だ。

まさむね

アキバ事件-サンモニでの識者-

秋葉原連続殺傷事件に対する今週の日曜日のサンデーモーニングでの識者のコメント。

毎日新聞の特別編集委員、岸井成格氏。
当日の現場での野次馬達の携帯カメラ撮影を厳しく非難。
今まで特権的に、その位置に立っていた既得権益者の本音(焦りと怯え)が覗く。

また、匿名サイトへの書込みに関して、居並ぶコメンテイターが「理解できません」と逃げまくる中、私は書き込むことはありますと国際政治学者の浅井信雄氏。
「私は匿名の意見は無視します。ただ、私が、書き込む時は、必ず、本名記名します。」と胸を張るが、本当か?
普通、「お前が本当の浅井だって事、証明して。」の一言で轟沈だろうが。

そして最後に、一番年下ということで、サッカー評論家の中西哲生氏にお鉢が。
追い詰められた後の苦し紛れ発言とはいえ「こういう人たちは、自分というものがネット内にあるんですよ。」と意味不明な内容。
関口宏氏に「そうですかぁ」と流され、全国のお茶の間大爆笑でした。

※記憶で書いているので微妙な間違いあるかも。

まさむね

秋葉通り魔交差点は魔界スポット

加藤智大(25)が連続殺傷事件を起した秋葉原の中央通りと神田明神通りの交差点(写真真中)。
外神田は、神田明神(平将門の鎮魂社 写真一番下)のお膝元だ。

そして、靖国神社(写真一番上)の参道をそのまま延長すると、ピタリとこの交差点にぶつかる。

ここは、朝敵・将門の怨霊と国家主義的・英霊が出会う場所、魔界都市的なスポットなのだ。

この事件の1週間後、東北地方で大地震が起きた。
ネットでは、加藤の怨霊が地を揺らしたのではという憶測が流れる。

早くも神(憤怒神)か、アイツは。

まさむね

恵比寿の由来と柏紋

恵比寿神社に行ってきました。

恵比寿神社は、JR恵比寿駅西口近くの吉野家の先の道を右に折れると正面にあります。

こじんまりとしていて感じのいいスポットになっています。

神社内の由緒書によると、元々は、大六天を奉る天津神社という神社だったのが、戦後の区画整理でこの場所に移された時に、恵比寿様(写真一番上)も合祀して名前も恵比寿神社になったといいいます。
ちなみに、この大六天という神様は「他化自在天」ともよばれますが、他人の幸せを奪う法力を持つという一種のタタリ神。一方、恵比寿様は「ヱビス顔」でも知られる幸せの神様。正反対の神様を一緒にしてしまう強引さが面白いですよね。

でも、この恵比寿様は、イザナキとイザナミの神が2番目に生んだ子(ヒルコ)だったんですが足が萎えていた為、捨てられてしまいます。後の人々がそれを哀れんで神として奉ったそうですが、あのヱビス顔の影に結構、残酷な物語が潜んでいるんですね。そう言えば、この恵比寿神社の勧進元の西宮神社は、正月に神社内を徒競走する「福男選び」(写真二番目)で有名ですが、御足の悪い恵比寿様にこの神事を捧げるっていうのも、残酷っていえなくもないですよね。

さて、話を戻しますが、恵比寿様が合祀されたのは、ここの地名が恵比寿と名づけられた事に由来しています。

元々、この恵比寿という地名は、ヱビスビールからつけられたといいます。
明治20年、日本麦酒醸造会社が設立され、この地に工場を建設。3年後にヱビスビールを発売。
明治34年に恵比寿ビール専用出荷駅「恵比寿停車所(現在のJR山手線)」が開設され、後に周辺の地名も「恵比寿」となったそうです。

ちなみに、私の母方の祖父は、この日本麦酒醸造会社でサラリーマンをしていましたが、私自身は下戸です。

さて、この恵比寿様を象徴する神紋が神社の本堂の正面戸にも飾ってあったあった「柏」の葉です。(写真三番目)

この柏の葉は、神様に食物を捧げる際の皿かわりとして神聖なものとされていました。そこから、伊勢神宮の久志本家、熱田神宮の千秋家、宗像大社の宗像家、吉田神道の卜部家等、古来、神道を守ってきた家の紋所となっています。

勿論、柏は、ヱビスビールのラベルの恵比寿様(写真一番上)の胸にも付いています。こちらは、3枚の柏の葉の間にツルが描かれていて、一般に「蔓柏」といわれています。

この他、柏紋はいろんなバリエーションがあります。例えば、落語家の桂三枝師匠の紋所は「結び柏」(写真四番目 三枝師匠手拭い)、NHKの大河「功名が辻」で有名になった山内家は葉が細い「土佐柏」(写真五番目 山内家宝物資料館HPより)、真珠王で御木本幸吉は「三つ追い柏」(写真六番目、青山墓地にて撮影)。こんなところが柏紋の有名所でしょうか。

まさむね

孤児とアニメのヒーロー

前回は、親に捨てられた不具者・ヒルコが後に、恵比寿という笑顔神になったという話だったけど、それって鉄腕アトムの出生と似てるって思ったので急遽投稿。

アトムの場合、実の子供を交通事故で失った天才科学者・天馬博士が、その子のかわりにアトムを作るんだけど、アトムの身長が全然伸びない事に怒ってアトムを捨てちゃうんだよね。
でも、その後アトムは、御茶ノ水博士に拾われて、過去のコンプレックスを抱えながらも、正義の味方になっていく。

そういえば、アトムに限らず、俺が子供の頃の少年アニメのヒーローってみんな、親と別れ別れになった子供だったな。

狼少年ケン、風のフジ丸、明日のジョー、タイガーマスク、サイボーグ009、レインボー戦隊ロビン、みなしごハッチ...

60年代の日本の街には、まだ、戦後の混乱の後を引きずっていたせいか、孤児が沢山いた。
そして、彼らは、現代なんかよりもずっと多くの少年犯罪を引き起こしてたんだ。そんな彼らにたいする偏見を修正ために、これらの少年アニメの果たした役割は大きかったのかもしれないね。

まさむね

焼き鳥屋の隣にあった小鳥屋

俺が住んでる町に、焼き鳥屋と小鳥屋が並んで商売していた。
そこを通るたびに、お互い、迷惑してるじゃないかな、なんて思っていた。

しばらくして、焼き鳥屋がつぶれた。
やっぱり小鳥屋の隣で焼き鳥を喰う方がダメージ大きかったんだろうか。

しかし、先日、そこを通りかかってみると、小鳥屋もつぶれていた。

「安定的な卸し先が無くなるって、商売上、痛手だよな。」と俺は心の中でつぶやいた。

まさむね

韓国の反政府デモは凄いね

米国産牛肉の輸入再開に反対する抗議デモが物凄い盛り上がりだ。
政府に対して、政策変更を求める直接行動という伝統は韓国ではまだ脈々と生きていることに驚かされた。(多分、動員屋の力がまだ強いんだろうけど...)

こういった行動が政治を動かすツールとして生きているのは韓国の他にはフランスが思い浮かぶ。数年前にCPE(26歳以下の労働者は、2年以内であれば、雇用者がいつでも首を切れるという法律)に反対する300万人のデモがあった。その際、そういった若年層だけではなく、地方の農民、労働者も連帯したんだよね。

一方、日本では、決まる前は様々な反対運動があったとしても、一度、決まってしまうと、微修正はあるものの、ほとんど、なしくずしに実現されてしまうよね。

韓国やフランスを羨ましいと思う反面、俺は面倒だなと思ってしまうそのメンタリティは同時かならないものだろうか(>自省)

まさむね

C型肝炎 数値が減らないよ

毎週のインターフェロンの注射と毎日、レベトール投薬を続けるが思うように数値が減らない。

完治までもう少しなのに...

2回目の人工透析は、まだ厚労省の認可が下りないらしくて、現在はしばらくこの療法を続けるしかないみたいだ。

インターフェロンは皮下注射だから、痛いんだよね。

まさむね

松井の連続ヒットってそんなにニュースなのか?

スポーツニュースなんかで、よくやるでしょ。

「これで松井秀喜が5試合連続ヒットです」っていうナレーション。

いつも見ていて、野球って別に連続試合ヒットを競う競技じゃないはずなのにと思う。

スポーツニュースというのは名ばかりで、結局は、海外で元気で活躍している日本人ニュースなんだよね。

だから、不調だったり、出場しなくなった選手は、急にニュースから消えちゃうの。井口はどうなっちゃったの?

まさむね

篤姫 幕末に迷い込んだ現代女性

NHK大河ドラマ「篤姫」は大雑把に言えば、薩摩の片田舎に、島津の分家の娘として生まれた女の子がその運命の糸に引かれて、御台所として、幕末の日本を泳ぎ渡る話だ。

それにしても、篤姫の人間力はたいしたものだ。島津斉彬、島津斉興、近衛忠熙、徳川斉昭、阿部正弘、そして徳川家定と次々と登場する男達を、その実直な物言いと、笑顔でコロっと行かせつづける。

まるで、大河ドラマに朝の連ドラの主人公が迷い込んだかのような篤姫が、一体、どこまで驀進するのか?

歴史物の本によると徳川慶喜とは馬があわなかったらしいので、そのあたりはどう描かれるのか楽しみだ。

まさむね