それぞれの時代にはそれぞれの時代に会った歌姫が登場する。
おそらく、大衆の無意識的な願望を広く拾った個性がそれぞれの時代に輝くんだと思う。
例えば、90年代後半、ストリート系コギャルに圧倒的に支持されたのが、安室奈美恵だ。
衝動の赴くままに街へ出ようというメッセージが当時アムラーなる流行を生み出した。
そんなんじゃないよ 楽しいだけ 止まらない衝動に 従うだけ 「Chase the Chance」
90年代末に登場したがの、浜崎あゆみだ。携帯電話の普及や平成不況によってストリート系が後退する中、表に出てきたのがアダルトチルドレン系の女の子のリアリティを最も体現していたのが彼女である。
居場所がなかった 見つからなかった 未来には期待できるのか分からずに...「A Song for XX」
アダルトチルドレンが段々、痛い存在だと意識されはじめた頃、に登場したのが倖田來未だ。肉体性を前面に出した彼女は、露骨な関西弁と圧倒的なパワー、無類の明るさでキャバクラファッション時代を代表する。
この頃はやりの女の子 お尻の小さな女の子... 「キューティハニー」
しかし、その倖田來未が例の羊水発言などで失速する中、次の歌姫は誰か。俺的にはYUIに期待したいな。ゆとり世代といわれる彼女達の世代。薄暖かい自由はすでに与えられていた。でも同時に自分の臆病に支配される内向的な世代だよね。
窓ガラス割るような気持ちとはちょっと 違ってたんだ はじめから自由よ...
わかってほしいなんて思わないけど描いた夢を信じきれない弱さにただ支配されてた...「My Generation」
まさむね