哀愁の名大関・魁皇がついに休場

ついに大関・魁皇が休場した。

九州場所は初日から左ひざの故障で苦しい土俵ではあったが、一昨日の若の里戦で左上腕も痛めてしまい、休場に追い込まれてしまったのだ。
九州は魁皇のご当地であり、連日、ファンからの異常な声援を受けていただけに今回の休場は誠に残念なことだ。
今回の休場により、史上最多の12回目の角番(負け越したら大関から陥落する立場)となってしまった。

休場となってみると、その優しそうな表情、黙々とした土俵態度、だけでなく、張りの無くなった体躯、膝の分厚いサポータ、塩が吹いて色褪せた回しでさえも、魁皇の世界を構成する一部という意味で愛おしく感じられるから不思議だ。

昨今、カジノ資本主義崩壊による金融恐慌後の日本人の、”次の時代の倫理”が模索されつつある。
こんな時期だからこそ、日本人の生き方のモデルの一人として魁皇にはいつまでも土俵に上がり続けてほしい。

常に追い詰められながらも踏みとどまる名大関・魁皇が醸し出す哀愁は、朝青龍、白鵬、琴欧洲、把瑠都、阿覧、栃ノ心達には決して出せないのだから。

まさむね

コメントは受け付けていません。